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アドブロックはビジネスを破壊する?

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もしあなたが「アドブロッカー」という言葉を知らないのであれば、2億人以上がそれを使っていることももちろん知らないでしょう。
アドブロックのソフトウェアのユーザーは41%増加しています。

その名の通り、アドブロッカーはwebページでの広告表示をブロックするためのサービスです。
広告表示を止めてしまうということはもちろん、その広告は見られなくなるということを意味しています。
消費者が広告に対してそのような壁を作るようになれば、ほんの少しの閲覧数に対して多額の広告予算をかけることになってしまうリスクも高まります。

アドブロックが増加することでビジネスに及ぼされる影響はシンプルです。アドブロッカーは、広告主がその利用者から収益を上げるのを妨げています。
実際に、以下のような状況になっています。
・アメリカの広告代理店はアドブロッカーによって10%近くの利益を失っています。
・テクノロジーに強い読者層を持つWebサイトは50%もの利益を損失しています。
・ジュニパーリサーチの研究によると、デジタルメディアは2020年までには2700億円をアドブロッカーによって失うと言われてます。

現在アドブロッカーは、そのほとんどがPC上で利用されています。
広告がモバイルに移行し始めているのに合わせて、モバイルなど多くのデバイスにもそうした機能の対応がなされ始めました。

どういった年齢層がアドブロックをしているのかも気になるところです。
非常に残念なことに、そのほとんどが18-29歳のアクティブな消費者です。彼らの41%が広告をブロックしています。
13-17歳のティーン10人のうち3人はブロックしています。30歳から44歳の1/4の消費者も同様です。

この状況には、沢山の資金をオンライン広告に投資できる大企業よりもむしろ、スタートアップや個人事業主のように、特定のニッチな層にターゲットを絞り込んで限られた人数に向けて広告を出稿しているような企業の方が大きな打撃を受ける可能性が高いです。

あなたの会社が顧客を増やす手段は、広告に頼っていますか?広告はマーケティングのほんの表層です。
賢いビジネスオーナーやマーケターは、マーケティングの施策を一つに集中させることが無謀だと知っています。
アドブロッカーがブロックするのは広告です。コンテンツはブロック出来ません。ソーシャルメディアでインフルエンサーに依頼する投稿や拡散もブロック出来ません。ホームページも当然ブロックは出来ません。
つまり、例えあなたのターゲットが広告を避けようとも、他の施策を検討すれば、いくらでもターゲットにアプローチする方法はあるということです。

アドブロッキングのトレンドは確実なもので、これを避けては通れません。
こうした流れの中では、これまで以上に自分たちがターゲットとしている消費者にどれだけ価値あるコンテンツを提供することが出来るのかということを問われます。
広告が嫌いな消費者だって、クリエイティブで面白い、良質なコンテンツはブロックしませんので。